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2007/01/22 (Mon) 『アンダーグラウンド』村上春樹」
この本は、
村上春樹が地下鉄サリン事件の被害者またはその家族62名にインタビューをして、
その証言<生の声>を綴った本です。


アンダーグラウンド
アンダーグラウンド村上 春樹

講談社 1999-02
売り上げランキング : 12722

おすすめ平均 star
starあの事件に記憶や思い入れが無い人ほど読むべき
starこの分量が必要。
star読まなければいけない本なのか

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村上春樹の本は、正直ちょっと苦手。
初めて読んだ「ノルウェイの森」もよく意味がわからず、
ただ不思議という印象しか残っていないし、
それからいくつか読んでいるけれど、
あまりのめりこめない、肌にあわないという感じ。

村上春樹が苦手…なんて書くと、
読書好きの風上にもおけね~と言われてしまいそうですが。

そうそう。 
「村上さんにきいてみた」は好きでした。
読者の質問に1つ1つ誠実に丁寧にまじめに答えているので、
人柄がしのばれて何度も笑ってしまった。
質問も質問だし(笑)。


おっと、話がそれてしまいました。

「地下鉄サリン事件」、今から10年以上前の事件です。
去年、松本智津夫の死刑判決が出たというニュースで、この事件を思い出しました。
それまでまったく忘れていたのです。

あの事件があった当時1995年は、私はまだ幼稚園で働いていて、
自分のことで精一杯でした。
この事件のニュースを見ても「被害者の方は気の毒だけど災難だった」ぐらいの認識で、
周りで誰も地下鉄を利用していなかったし、ひとごとのように思っていました。

去年死刑判決をきいても、そんな大変な事件もあったなぁって、ふと思い出したぐらいで。

「24」の他のドラマの予告編にサリンが出てきたときも、テロにサリンを選ぶなんていやだなと思ったぐらいで。

でも、この本と出合ってしまった。
とても厚い本で、なかなか読み終えられなかったけれど、
最後まで熟読してしまいました。

62人の証言がそのまま書かれていて、
そのときの状況がフラッシュバックのように
自分の中で再現されていきました。

実際に体験したかのような気持ちになりました。



そして、その一人一人の生い立ち(歴史)も書かれている。
どこで生まれて、どこに住み、どういう仕事をしているか。
その日はどういう経路でこの電車に乗り合わせてしまったか。


サリンの被害をうけたのは、まったく偶然。
どの電車の、どの車両に乗り込んだかで、運命が別れてしまった。


この本はは、その証言をそのまま綴っているだけ。
でも、構成が本当によく練られていて、一番効果的になるような順番になっています。
そこから、この貴重な証言をひとつも無駄にはするまいという、村上氏の強い信念が伝わってきます。


1つだけ、重い後遺症のためにいまだに入院生活をしている若い女性のときだけは、
村上氏本人が文章を執筆しています。
本人を傷つけないないよう言葉を選びながら、でもありのままを伝えようとしていることがよくわかります。
その誠実な文章が、彼女の生きようとする気持ちを、支えている家族の願いをリアルに伝えていて、胸を打ちます。


誰もが幸せに生きる権利を持っていると思う。
日常の生活が理不尽に踏みにじられ、命を奪われたり、後遺症に苦しんだり、
今までと同じ生活ができなくなったり、
テロは本当に許せない行為だと思います。


何か起こったときに、自分には関係ないとついそ知らぬふりをしてしまいそうな自分自身に、
大きな事件があっても無関心になってすぐに忘れてしまう自分自身に、
強く訴えかけてくれた、素晴らしい本でした。


評価は文句なく★★★★★



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comment

こんばんわ。お久しぶりです。
私も、村上春樹は苦手どころか、ひねくれ者の性格故、手にも取ったこともない、読書好きの風上にも置けないヤツです。

saraさんの、「サリン事件に思い入れのないひと程読むべき」という推薦文にうなりました。
今、「あなたの無関心さが、テロを招く」みたいなコピーのCMがありますよね。サリン事件に限らず、世の中のいろいろな事にもっと関心を持たなければならないと、いつも思います。
私は当時、大手町にある会社に千代田線を使って通勤してました。あの日の騒然とした雰囲気を今でもはっきりと覚えてます。現にサリンが撒かれた車両に乗っていた後輩がいました。
でも、サリン事件の前後のことは良く覚えていても、同じ年の阪神大震災の記憶については、曖昧です。いろんなことに関心を持つのって難しいですが、いつか子供たちに語りついでいかなくてはいけないなぁ、と思います。
2007/01/22 23:58 | なずな [ 編集 ]

強く心に訴えかけてくれる、素晴らしい本だね。
saraの紹介文から それが伝わってきて、読むのが怖く感じたくらい・・・。
目を、気持ちを そらさずに 読んでみようと思いました。
決して忘れちゃいけないことだと思って。

ご紹介、ありがとう!是非読んでみたいです。

2007/01/23 14:44 | nadeshiko [ 編集 ]

>なずなさんへ
お久しぶりです~訪問ありがとうございます!!
「無関心がテロを招く」ぐさっと胸にささる言葉ですね。
私のような無関心自己中人間が、10年以上たった今でも、
この本から強いメッセージを感じることができたのですから、
村上さんの試みは成功しているといえるでしょう。
何の演出も誇張もなく、その人の言葉で語られているからこそ、胸に響くのでしょう。
村上春樹、やっぱりすごい人だと思いました。してやられました(笑)。

PS:推薦文は、アマゾンのカスタマレビューに投書したどなたかの感想なんです。
でも、私もその言葉にぐっときました。
よかったらあわせてそちらも読んでみてくださいね!

>nadeshikoへ
事件の詳細な描写もぐっとくるけれど、
一番こわかったのは、倒れている人・痙攣をおこして泡をふいている人を見ながらも
そのまま行き過ぎてしまう人の多かったこと。
私がその場にいたら、どうしていたか。
いそいでいたら、通り過ぎていたかもしれないと思うとぞっとします。

人を助けようとして亡くなった駅員の方々、
その場に残って介抱していたことで被害にあわれた方、
本当に様々な人たちが出てきます。
機会があったらぜひ読んでみて。
2007/01/23 23:46 | sara [ 編集 ]









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sara

Author:sara
4月3日をもちまして、
このブログは終了させて
いただきました。

今まで読んでくださって
本当にありがとうございました。

しばらくぶりに訪れて
くださる方もいらっしゃるかも
しれませんので、
しばらくはこのままに
しておきたいと思います。

…これ、保存って
できるのかなぁ?
調べてみよう。


*1971年4月生まれ 牡羊座 B型
家族は夫と 娘(中学2年)息子(小6)の4人家族。

*趣味は読書と手芸。

*SINCE 2006.2.16
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